Cookpad Tech Kitchen #19 に参加してきました。

こんにちわ。Cookpad主催の勉強会に参加してきましたのでレポートいたします。

今回のテーマは「R&Dにおけるサービス開発者の仕事」です。

R&D・・・Research and Development、企業の研究開発や研究部門のこと。

cookpad.connpass.com

スマートスピーカー向けサービス開発者のお仕事

研究開発部のymdさん。海外の調査データも使ってスマートスピーカーを取り巻く環境とサービス開発について発表されていました。

調査データはおそらく以下の資料からです。

https://voicebot.ai/wp-content/uploads/2018/03/smart_speaker_consumer_adoption_report_2018.pdf

 

作っているサービス

「アレクサ、クックパッドで白菜を使った料理を探して」=>レシピが出てくる

キッチンでスマートスピーカは使われているの?

キッチンにスマートスピーカーを置いている割合41%

どうやってサービスを考えたのか?

スマートスピーカーごっこスマートスピーカー(アレクサ)役 と ユーザー役にわかれて作った。ユーザー役は聞くだけ、アレクサ役はジェスチャーなど使わず声で伝える制約で行なった。(相手の表情や仕草が見えないように)google docに使って回答する方法も行なったとのこと。

Amazon Echoと連携した調味料サーバー「OiCy Taste」

勝手にしょうゆ、みりん、料理酒、お酢などを調合して出してくれるという。

イメージ「アレクサ、このレシピの調味料だして」→調合されたものがでてくる。

デモを行なったところ好評だった。

(周りの雑音とかでうまく動作するかドキドキだったという裏話もありました)

 

残念ながらコンセプトモデルなので発売の予定は今現在ないとのことです。

参考URL:

www.gizmodo.jp

 

会場の中でスマートスピーカーを持っている人は?

8割程度。

 

スマートスピーカーをどんなことに使っているか?

ホームデバイスの操作の割合は低いが、慣れてくるとたくさん使う傾向がある?

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スマートスピーカーとIotは相性がいい
スマートスピーカーサービス開発

まだ未熟なデバイスやプラットフォームを使って試行錯誤を重ねて新しいサービスを作っていくのがとてもたのしい。

 

質問 スマートスピーカーによっては 固有名詞や食材名が辞書にないときがあるがどうするのか?

(辞書になくて)認識されないことはある。なるべく固有名詞を使わずに登録を行なっている。

質問 メインのターゲットユーザーと利用シーンがわからなかったので教えて欲しい。

メインのターゲットについては確実にここというのは今はない(調査中?)。

利用シーンはメインディッシュを作るためではない(レシピをきいた後に買い物にいくとかではない)  なんとなく物足りないものを作りたいときに作るときを今は想定している。

質問 映像での出力もあったほうがいいのでは?

出力を音声にこだわる必要はないと考えてる。ユーザーのレベルに合わせた表示が必要。(例えば短冊切りができるかできないかなど。できないユーザーにはどんな切り方か表示する方法が考えられる)

speakerdeck.com

 

MRR(Machine Radable Recipe)について 

伊尾木 将之さん。

各社がスマート調理機器をつくっている

焼きムラが内容に調整してくれる電子レンジや自動的に火力を調整してくれるフライパンなど(名称はメモり忘れました)

www.sharp.co.jp

各社が提供しているのは単一工程での機能の場合が多く、クックパッドのレシピをみて調理というケースが多い。レシピを使ってスマートキッチン機器が動作する各社が参画できるプラットフォームを開発したい。

立ちはだかる問題

クックパッドのレシピは自然言語でかかれているので機械では理解不能

例1) 材料 かぼちゃ → かぼちゃ、カボチャ、南瓜 などたくさんある。

例2)蓋をして弱火で10分ほど蒸します。(何をむすか困難)

MRR(Machine Radable Recipe)

機械が解釈できる言語を作っています。(スライド上がっていないので画像は省略しますがノード図みたいなイメージでした。アクションは限界まで細分化しているそうです。)

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MRRで料理体験が大きく変わる可能性がある

スマートキッチンが爆速に!MRRは中立なので世界展開も?

 

質問)どうやってMRRをつくってるのか?

完全版を作るんでなく、だいたいを(機械学習などで)作って人の目で修正して作っている。

質問)MRRの作成はクックパッド一社ですすめていくのか?

MRRの命令は難しいが各社に展開していきたい。

 

クックパッドにおけるAutoML

機械学習チーム 林田 千瑛さん。Komerco(クックパッド新規事業)におけるGoogle Cloud AutoMLについて紹介。画像を認識して、画像に当てはまるタグ(鍋、フライパン、包丁、磁器、陶器)を提示してくれる仕組み。Google Cloud AutoMLを使うと機械学習エンジニアがいなくても利用できるとのこと。

Komerco

料理道具、器、カトラリー、リネン雑貨などの料理が楽しくなるものが買えるマルシェアプリ

komer.co

質問)自分のケースだと学習しようとしたらリソースが無限にくわれるということがあったが、どのようにやっているのか?

パラメータで時間の制限を決めることができるのでそういうのを使う方法もある。

今回の学習は(データが少ないのもあるが)10分程度でできた。

質問)機械学習エンジニアはどこまでかかわるのか?

 どこまで担保するかは会社によって違う。クックパッドでは機械学習を作った人がオペーレションまで責任をもちましょうとやっている。しかし、人はスーパーマンじゃなく得手不得手があるので、得意な人が教えたりして成り立っている。

 

質問)サービスと技術どっちが起点でやったのか?

サービスに生かすことを全体として機械学習をやろうってのがあるのでサービス側に課題調査をして提案した。

 
質問)今回どのくらい課金になるのか?

詳細な金額はわからないがあまりかからなかった。学習する時に一定回数(コンピュート?)までは無料。

 

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機械学習を用いた見栄えのいい料理画像抽出をサービスに活かすための取り組み

三條 智史さん。レシピのサムネイル画像を、見栄えのいい画像に変えるために、見栄えのいい画像を機械学習を用いて推定する方法について紹介。社内で見栄えのいい画像の順位付けを行なったが評価の基準が異なりうまくいかなかったケースも踏まえて紹介されていました。そこで目標設定を変更し改善が図れたとのことです。

 

質問)見栄えがいいほうがいい(コンバージョンが上がる)というのはそういう課題が前からあったのかそれとも検証したいからやったのか?

検証するために、まず見栄えがいいものを揃えることをはじめた。 

質問)見栄えのいい画像をだすことでユーザー行動は変化があったか? 

ハロウィン特集のは導入後のみなのでわからない。その他は、導入前と比較してクリック率は変化なかった。

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クックパッドにおけるチャットボット開発

機械学習グループ Van phu quang Huy さん。 レシピの提案などをしてくれるチャットボットについて紹介。プロトタイプを作ったが利用者がレシピを決められないことが多かったことから、チャットボットごっこを行なって問題を発見し、サービスを再設計。再設計には「ジョブ理論」という書籍を参考にした。書籍によると、良いサービスは3つの要素(機能面、感情面、社会面)で構成されているとのこと。 

 

何食べたい?→なんでもいい という場面もチャットボットなら解決できる。 

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質問)チャットボットに人格や性格を付与することはしたのか?

付与しました。感情がないとあまり使いたくないという声上がったので感情メインとして設計をした。

 

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info.cookpad.com

 

レポートまとめ

スマートスピーカー機械学習、チャットボット、新しいプラットフォームなどを使って利用者の料理に関連する体験を良くしようとしているサービス開発でとても聞いていてわくわくしました。また、サービス開発方法もとてもわかりやすかったです。サービスを開発するのに、人がサービスになりきって〜ごっこを行う方法は取り入れやすい方法かと思いました。ありがとうございました。

 

 

 

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